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トルコ ゼロ更新曲

この記事の更新日:2016年06月22日 スタッフブログ一覧へ

20世紀以降、多くの国がインフレーションに見舞われましたが、トルコもその中の一国です。

より高額な額面の紙幣が続けて発行される事、同じ額面のコインに使用されている貴金属の重量の軽減化、もしくはより安価な金属への変更などの現象により、その国がインフレーションの下にあるかが判断できます。

トルコでは1970年代半ばまでは、発行されたコインから判断すると大きな物価の上昇は無かったように見られます。しかし70 年代後半から激しいインフレーションが襲って来る兆しが現れてきます。

1979年と1980年に併せて3種類の記念金貨が発行されていますが、重量が8.0gで品位が91.7%となっていました。つまり約7.3gの純金を含んでいるので、純金1gあたり約70Liraでした。

1982年になると額面が10倍の5,000Lira金貨が発行されます。この金貨は重量7.13g,品位50%でしたので純金含有量は約3.57gです。よって純金1gあたり約1,400Liraとなるので、前出の金貨と比べると約20倍の通貨価値下落となります。

1984年には額面が更に10倍の50,000Lira金貨が登場します。この金貨は重量7.13g、品位90%なので約6.4gの純金を含んでいます。純金1gあたり約7,800Liraにまでになってしまいました。

90年代に入ると、コインの発行から見たインフレーションの度合いは加速されます。1992年にはまたまた10倍の500,000Lira金貨が発行されました。重量が7.14g、品位は90%なので、純金1gあたり約78,000Liraです。純金含有量だけの比較ですが、わずか12、3年で約千倍の通貨価値下落となりました。

1997年には、なんと1,000,000Lira金貨が発行されました。この金貨は重量1.244g、品位99,99%なので、純金1gあたり約800,000Liraまでになってしまいました。2年後の1999年にはほぼ同規格の金貨が7,500,000Lirとなって登場します。重量が1.24g、品位は99.99%で純金1gあたり約6,000,000Liraです。この2年後の2001年には、同額面のコインが銀貨で発行されました。この銀貨は重量15.4g、品位92.5%なので純銀1gあたり約530,000Liraとなります。今日の金銀価格の差は70倍近くあるので、あきらかに格下げ扱いの発行に見えてしまいます。

2001年には、なんと50,000,000Lira金貨が登場しました。重量7.78g、品位75%なので、純金1gあたり約8,600,000Liraとなります。

純金含有量で比較すると、二十年余りの間に約十二万倍もの通貨価値下落となってしまいました。

blog-009-Turkey-1
1999年
7,500,000 Lira金貨
blog-009-Turkey-2
2001年
7,500,000Lira銀貨
blog-009-Turkey-3
2001年
50,000,000Lira金貨

KMカタログを見ると、2003年に150,000,000Lira銀貨(31.49g、92.5%)を最後に、ゼロが沢山付いたコインの発行は終わり、2005年には旧100,000Lira = 新1Liraというデノミネーションが行われました。

その後に発行されているコインを見ると、トルコの激しいかったインフレーションは影を潜め、物価は比較的安定しているように感じます。

( F.R.H.)

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